イオン、拡大の先に荒波 グループ300社デジタル化後れ
ビッグBiz解剖(上)
前身のジャスコ誕生から50年を迎えたイオン。ダイエーなど度重なる流通大手のM&A(合併・買収)を通じてグループ会社が300社を超える国内の小売り最大手に成長した。ただ米アマゾン・ドット・コムなどネット通販の拡大で事業環境は変化している。事業の入れ替えを急ぐ世界最大手の米ウォルマートと、デジタル化などで後れを取るイオン。創業家の岡田元也社長は、どう未来を切り開くのか。
「イオンと新しいモノを生み出していく」。いなげやの成瀬直人社長は5月8日の決算会見でこう語った。筆頭株主のイオンと傘下のいなげや。両社の関係を考えると当たり前の発言だが、両社は大いにもめていた。
いなげやの不正取引や業績不振を受けてイオンは4月、成瀬社長の解任を提案していた
経営戦略や人材戦略、投資戦略、研究開発(R&D)、サプライチェーンや現場の取り組みは。日本やアメリカ、中国などグローバル競争の先頭を走る有力企業の現在と未来を追います。