18年の国内広告費、ネットが地上波テレビに迫る 19年にも逆転へ
電通が28日まとめた2018年の「日本の広告費」によると、インターネット広告は17年比16.5%増の1兆7589億円だった。5年連続で2桁成長となり、地上波テレビ広告の1兆7848億円(1.8%減)に迫った。自動で広告を配信する「運用型広告」やスマートフォン(スマホ)向けの動画広告が伸びた。19年にはネット広告が地上波テレビを初めて逆転する見通しだ。
全体の広告費は2.2%増の6兆5300億円と、7年連続でプラスとなった。テレビなど従来型のマスメディア4媒体が3.3%減の2兆7026億円と減少するなか、ネット広告が全体をけん引した。電通メディアイノベーションラボの北原利行研究主幹は「19年にはネット広告は地上波テレビを超えると予想される」と指摘した。
今回から調査を始めたマスメディアから派生するネット広告の広告費は582億円だった。出版社のデジタル事業の拡大に伴い、雑誌関連のデジタル広告が337億円と半分以上を占めた。スマートフォン(スマホ)の普及でインターネット経由でニュースサイトなどのメディアを閲覧する人が増えていることが背景にあるという。
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