日中外相が電話 茂木氏、南シナ海問題で懸念伝える
茂木敏充外相は21日、中国の王毅(ワン・イー)外相と電話で約1時間協議した。茂木氏は中国による南シナ海の諸島への行政区新設について懸念を示した。北朝鮮情勢についても意見交換した。北朝鮮は金正恩(キム・ジョンウン)委員長の健康不安説が出ている。
電話協議は中国側の求めで実施した。新型コロナウイルスへの対応などを議題にした。南シナ海を巡っては中国民政省が18日、西沙(英語名パラセル)諸島と南沙(同スプラトリー)諸島に行政区を新設した。両諸島はベトナムなどが中国と領有権を争っている。
茂木氏は王毅氏との協議に先立つ記者会見で「緊張を高めるいかなる行為にも強く反対する」と中国の対応を批判した。
新型コロナに関してはマスクなどの関連物資を円滑に輸出入できるよう協力する方針で一致した。マスクは日本がこれまで中国から多く輸入してきた。途上国支援などの国際協力でも日中の連携を確認した。
金正恩(キム・ジョンウン)総書記のもと、ミサイル発射や核開発などをすすめる北朝鮮。日本・アメリカ・韓国との対立など北朝鮮問題に関する最新のニュースをお届けします。