米豪、南シナ海で共同訓練 行政区設置の中国に対抗
【ワシントン=永沢毅】米軍は22日、南シナ海でオーストラリア軍と合同訓練を実施したことを明らかにした。米インド太平洋軍は声明で「私たちは同盟国とともに航行と飛行の自由、地域の安全と繁栄の礎となる国際的な原則を推進していく」と表明した。先に南シナ海で行政区を新設した中国に対抗する狙いがある。
米海軍第7艦隊によると、共同訓練は13日から実施した。巡洋艦バンカーヒルと強襲揚陸艦アメリカ、駆逐艦バリーの米艦船3隻に豪州海軍のフリゲート艦パラマッタが参加した。火器やヘリを用いた演習などを実施したという。
米CNNによると、これらの艦船は石油の探査をしている中国の調査船が航行する海域の近辺に派遣されたとされる。周辺ではマレーシアの探査船も運航中だった。各国が新型コロナウイルスの感染拡大への対応を余儀なくされるスキを突くかのように、中国は南シナ海で実効支配の強化を急いでいる。
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