トランプ氏「中国は再選阻止狙う」、ロイター通信に
【ワシントン=永沢毅】トランプ米大統領は29日のロイター通信とのインタビューで、11月の米大統領選で中国は自身の再選阻止をめざしているとの見解を示した。「私の敗北のためにできることは何でもやるだろう」と述べた。中国が民主党のバイデン前副大統領の勝利を期待するのは、貿易政策などで対中圧力が和らぐとみているためだと指摘した。
トランプ氏は「中国は自分たちに責任はないかのようにみせる宣伝をずっと続けている」と述べ、新型コロナウイルスの感染拡大の責任は中国にあるとの認識を重ねて示した。トランプ氏や共和党内では米国での感染拡大の責任をかわすため、発生源となった中国の対応を追及する動きを強めている。今回の発言もその一環だ。
トランプ氏は対中輸出の大幅増に向けた米中の「第1段階の合意」の履行が新型コロナによって台無しになっていると不満を表明した。中国に責任をとらせるために「できることはたくさんある」と語ったが、具体的な内容には触れなかった。
一方、韓国と交渉している2020年以降の在韓米軍の駐留経費について「韓国はより多くを支払うと合意した」との認識を示した。20日の記者会見では「より大きな割合を支払うよう求めている」と語っているが、その間に進展があったかどうかは不透明だ。