テスラCEO、ツイッター卒業宣言「アカウント削除した」
【シリコンバレー=白石武志】米電気自動車(EV)メーカー、テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は17日までに、自らのツイッターアカウントを削除したと表明した。同氏はツイッター上での発言をめぐって米証券当局から繰り返し訴えを起こされており、4月にはテスラが雇った弁護士が情報発信を監督することなどで和解していた。
マスク氏は16日夜にツイッター上に「たった今、自分のアカウントを削除した」と書き込んだ。17日夕時点で同氏の過去の投稿内容は閲覧できる状態となっているが、顔写真などを載せるアイコン部分は黒塗りとなっている。同氏のアカウントは直近まで約2700万人のフォロワーを抱えており、削除を知らせる投稿は2万回以上リツイートされている。
歯に衣(きぬ)着せぬ物言いが魅力のマスク氏だが、ツイッター上の発言ではたびたびトラブルを招いてきた。2018年8月にテスラ株の非公開化の計画を表明した際には「資金を確保した」との投稿内容が証券詐欺にあたるとして、米証券取引委員会(SEC)から訴えを起こされている。
SECとはいったん和解したものの、その後もマスク氏が合意内容を守らずテスラの生産計画などに関する投稿を続けたことでSECは19年2月に同氏を法廷侮辱罪に問うよう求める訴えを起こしていた。裁判所の仲裁で両社はふたたび和解したものの、ツイッターへの投稿などに関しては会社側の事前承認を得るなど厳しい制限を受けることになっていた。