希少ウサギ、野良猫が捕食 鹿児島・徳之島で写真撮影
環境省徳之島自然保護官事務所は1日、鹿児島県・徳之島に生息する国の特別天然記念物アマミノクロウサギを、野生化した野良猫が捕食する様子を撮影したと発表した。同島は世界自然遺産への推薦が決まった「奄美大島、徳之島、沖縄島北部および西表島」の一部。同事務所は「希少種の生息が推薦理由になっている」として猫を捕獲するわなを増やすなど対策を講じている。
写真は、同事務所が徳之島の山林に設置した自動撮影カメラで1月18日夜に撮影された。ウサギをくわえた猫の姿が確認できる。
アマミノクロウサギは短い耳が特徴で、徳之島と奄美大島(鹿児島県)に生息。しかし室内飼いを徹底されていない猫や捨てられた猫が野生化し、捕食被害が深刻化している。奄美大島では2008年に同様の写真が撮影された。
環境省と徳之島の3町は14年から、野生化した猫を捕獲し不妊去勢する対策を進めている。〔共同〕