楽天、中古スマホを試験販売
楽天は12日、フリーマーケットアプリ「ラクマ」で中古スマートフォンの端末の試験販売を始めたと発表した。スマホの修理事業者と連携し、安心して利用できる端末のみ販売する。通信各社による携帯電話端末代金と通信料のセット値引きを禁じる「完全分離」が今秋にも実施されるのを受け、中古端末の需要の大きさを検証する。
「ラクマ公式 中古スマホショップ」を同日開いた。期間は9月末までで、販売動向を見極めて本格的なサービスに移行するかを検討する。スマホ修理事業者と組み、中古スマホを調達する。検品や清掃をしたうえで販売する。
製品の状態をもとに販売価格を決めるほか、一部の製品を除いて一定期間保証する。アプリの特集ページでは機種の名前だけでなく、端末の価格で検索できる機能も設けた。
ラクマでは米アップルのiPhoneを中心に中古スマホの出品が増えている。2018年の取引額は17年比で5.7倍となった。楽天が中古品を直接販売することで、個人間取引に伴うトラブルを未然に防ぐ狙いもある。
楽天は10月に携帯キャリア事業への参入を目指している。携帯電話の販売を巡っては、端末代金と通信料のセット値引きを禁じる完全分離が今秋にも実施される見通しで、中古端末の販売との相乗効果も見込めそうだ。