米国、メコン地域開発に160億円を拠出へ
【ハノイ=大西智也】米国とタイなどメコン川流域5カ国の外相は11日、新たな枠組みとなる閣僚級の「メコン―米国パートナーシップ」会議をオンラインで開いた。ベトナム国営メディアによると、米国はメコン地域の開発事業に1億5360万ドル(約160億円)を拠出すると表明した。
会議の参加国はメコン川流域のカンボジア、ラオス、ミャンマー、タイ、ベトナムの5カ国の外相と東南アジア諸国連合(ASEAN)事務局長。米国はビーガン国務副長官が参加した。
東南アジア最長の河川であるメコン川で上流の中国の管理が強まる中、これを警戒する米国が流域国の支援を強化する狙いがある。米主導で2009年に設立された枠組み、メコン下流域開発(LMI)を通じて続けてきた協力関係を発展させる。
米国側は当初、ポンペオ国務長官が参加する予定だったが、中東カタールでアフガニスタン政府と反政府武装勢力タリバンとの和平協議に立ち会うため欠席した。