東急、大井町線に座席指定車 混雑回避ルートに
東京急行電鉄は14日、夜間に走る電車の座席を予約できるサービスを始めた。同社にとって初の座席指定車の取り組みで、大井町線から田園都市線に乗り入れる電車を対象にした。渋谷駅を通る田園都市線は混雑が激しい。担当者は「座って帰れる大井町線を帰宅ルートに加えてもらえたら」と話している。
運転区間は大井町(東京・品川)―長津田(横浜市)。平日の午後7時30分に大井町駅を出発する電車から座席指定サービスを始める。以後、40~70分ごとに走る。
7両編成のうち1両分を座席指定の車両に設定した。サービスの愛称は「Qシート」で席数は45。一律400円の追加料金を支払う必要がある。コンセントやカップホルダー、Wi-Fiの無料サービスを提供する。
田園都市線ではピーク時間帯の輸送力に限界があることから、輸送量が落ち込む座席指定の車両を投入しにくい。そこで東急は並走する大井町線の輸送力に注目。乗客の分散を図る狙いで電車を増やすとともに、座席指定の車両も投入。東急全体でサービスの向上を目指す考えだ。