米エヌビディア、純利益半減 仮想通貨・ゲーム不振で
【シリコンバレー=佐藤浩実】米エヌビディアが14日発表した2018年11月~19年1月期の純利益は前年同期比49%減の5億6700万ドル(約630億円)だった。仮想通貨相場の低迷に伴う「採掘」(マイニング)用の半導体の不振に、ゲーム用GPU(画像処理半導体)の販売減速が重なった。ただ1月末に業績予想の下方修正を公表済みだったため、株価は時間外取引で一時8%近く上昇した。
売上高は24%減の22億500万ドル。主力のゲーム向けが45%減の9億5400万ドルと大幅に落ち込み、売り上げ全体に占める比率が5割を切った。ゲーム向けGPUは仮想通貨のマイニングにも使われていたため、店舗にたまった過剰在庫の削減に手間取っている。データセンター向けは6億7900万ドルと前年同期比で12%のプラスを維持したものの、前四半期と比べると14%減った。
一方、19年1月期通期では売上高が21%増の117億1600万ドルとなり過去最高を更新した。ジェンスン・ファン最高経営責任者(CEO)は「素晴らしい年だったが、波乱で終わった」とコメントした。
エヌビディアは2~4月期について前四半期とほぼ同じ22億ドルの売上高を見込んでいる。20年1月期通期では「横ばいかわずかな減少を見込む」という。