カンボジア「ドル経済圏」が呼び込む中国マネー
アジア総局長 高橋徹
唐突な質問だが、世界経済の成長のエンジン役と目される東南アジア諸国連合(ASEAN)で、足元の成長率が最も高い国はどこだろうか。
米中貿易戦争下で、中国からの生産移転先として脚光を浴びるベトナムを思い浮かべる人が多いかもしれない。正解はお隣のカンボジアだ。国際通貨基金(IMF)が10月半ばに公表した最新の世界経済見通しで、2019年の国内総生産(GDP)伸び率予測は7%。ASEANの中でも後発国...
経済が成長し目まぐるしく変化するアジアの国々。米国と中国の超大国同士の貿易摩擦が激しくなる中、その狭間に位置するアジアにも余波が及んできた。現地の政治・経済の今を切り取る。