メルカリ、欧州事業から撤退 英2子会社解散
フリーマーケット(フリマ)アプリのメルカリは18日、英国子会社を解散すると発表した。2019年3月にアプリの提供を終了し、欧州事業から事実上撤退する。日本と米国に続いて15年に英国へ進出していたが、赤字が続いていた。
20年6月期までに、ロンドンに置くフリマアプリ運営の「メルカリヨーロッパ」と、英決済関連サービスの「メルペイ」を解散する。メルカリヨーロッパは人件費や広告宣伝費がかさみ、直近の18年6月期は730万ポンド(約10億円)の営業赤字だった。メルカリは「一時撤退という形を取るが、今後も様々な機会を検討していきたい」としている。
解散に伴い2億円の特別損失を19年6月期または20年6月期に計上する。社員数は非公開で、メルカリ本社から2人が出向していた。
英国では17年3月にフリマアプリの提供を始めたが、日米のように取引にかかる手数料は徴収せず無料で展開してきた。ただサービスの認知拡大のほか、米クレイグスリストや英デポップなど競合がひしめいていた。
メルカリは「世界的なマーケットプレイスをつくる」と海外市場に積極投資している。米国では14年にフリマアプリの提供を始め、米IT(情報技術)大手の幹部クラスを引き抜いてきた。ただ、残る米国市場でも競合が多く、営業赤字が続いている。