三井E&Sの4~6月期、最終赤字84億円 石油掘削装置で損失
三井E&Sホールディングスが5日発表した2020年4~6月期の連結決算は、最終損益が84億円の赤字(前年同期は23億円の黒字)だった。石油掘削装置を手掛ける子会社の損失が響いた。コロナ禍で、主力の舶用エンジンや港湾リフトといった機械部門も振るわず、同期間としては3年ぶりの最終赤字となった。
売上高は微増の1607億円で営業損益は150億円の赤字(前期は22億円の黒字)だった。赤字幅は同期間では過去最大。機械部門を除く全事業で営業損失となった。過去に大幅損失を計上したインドネシアの火力発電所建設に絡み、現地通貨高による原価増で34億円の損失が発生した。
6月末時点の自己資本比率は6%まで低下した。同日発表した中期経営計画では、財務体質の改善を優先課題に据え、23年3月期に同比率を20%以上に回復させる目標を掲げた。
同日、石油掘削設備を手掛ける上場子会社の三井海洋開発が20年1~6月期の連結決算を発表した。最終損益は96億円の赤字(前年同期は8億円の黒字)だった。建造工事の増加で売上高は5%増の1564億円。コロナ禍に伴う工期延長で営業損益は120億円の赤字(前年同期は22億円の赤字)だった。
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