NY商品、原油が反発 米中合意期待で3カ月ぶり高値、金も反発
【NQNニューヨーク=古江敦子】22日のニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)で原油先物相場が反発した。WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)で期近の4月物は前日比0.30ドル高の1バレル57.26ドルで終えた。朝方の時間外取引で一時57.81ドルと期近物として昨年11月中旬以来約3カ月ぶりの高値を付けた。米中貿易交渉の進展を期待した買いが続いた。
米中は22日まで貿易交渉を続け、協議終了後にトランプ米大統領が中国の劉鶴副首相と会談したと伝わった。交渉が合意に向け進んでいるとの期待が改めて広がった。貿易摩擦の激化して世界景気が減速するとの懸念が後退し、原油需要も落ち込まないとみた先物買いが入った。米株式相場が上昇し、リスク資産である原油に買いが波及した面もあった。
石油輸出国機構(OPEC)が主導する協調減産が需給改善につながるとの観測も引き続き相場を支えた。
取引終了にかけてはやや伸び悩んだ。米株式相場が上げ幅を縮めたのにつれた。週末を控え、目先の利益を確定する目的の売りも出やすかった。
金先物相場は反発した。ニューヨーク商品取引所(COMEX)で、取引の中心である4月物は前日比5.0ドル高の1トロイオンス1332.8ドルで終えた。米中貿易交渉が順調に進んでいるとの観測から銅など非鉄金属相場が上昇し、金にも買いが波及した。外国為替市場でドルがユーロに対して下落した場面で、ドルの代替投資先とされる金に買いが入った面もあった。
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