島津、レーザー加工機向け事業を強化
島津製作所はレーザーを使って様々な素材の加工を手掛けるレーザー加工機向け部品事業を強化する。新開発の光源用部品を16日に発売し、生命科学や化学関連の分析機器向けに売り込む。成長分野でシェアを広げ、2017年3月期の同事業の売上高を20億円と、現在の20倍以上に伸ばす。
開発した「回折格子」は様々な波長が混ざった光から特定の波長の光を取り出すのに使う。溝の形を工夫し効率的に光を取り出せるようにした。
これまで光分析装置向けに回折格子を手掛けてきたノウハウを生かし、溝の高さやカーブなどを調整。可視光から近赤外光までの波長の光を取り出す効率を90%以上に高めた。医療関連では検査時間の短縮にもつながるという。
回折格子は可視光から近赤外光のレーザーの波長に合わせて9種類を用意した。価格は21万円。レーザー光源メーカーなどを対象に売り込み、16年度に1億円の売り上げを目指す。今後も順次新製品を投入する。
同社は昨秋、電子部品などの微細加工に使うレーザー発生装置を発売し、レーザー加工機部品事業に参入した。今春には加工機の構成部品であるミラーも開発するなど、レーザー関連の事業拡大を進めている。
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