ホテル椿山荘、フォーシーズンズと提携解消
藤田観光、13年から単独運営
藤田観光は世界有数の高級ホテルチェーン、フォーシーズンズ・ホテルズ・アンド・リゾーツ(本社カナダ)との業務提携を年内で解消する。藤田は1992年から「フォーシーズンズホテル椿山荘東京」(東京・文京)を運営してきたが、フォーシーズンズ側と運営方針に違いが出てきて継続は難しいと判断した。藤田は同ホテルの名称を変更し、2013年1月から独自運営に切り替える。
同ホテルは結婚式場「椿山荘」の敷地内にアジア初の「フォーシーズンズ」として開業。フォーシーズンズから技術指導を受けて藤田が運営していた。
開業当初は珍しかった都心の外資系高級ホテルも最近は相次ぐ進出で競争が激化。両社は同ホテルの業績を開示していないが、年間売上高は60億~70億円ほどで伸び悩んでいたもよう。業績のテコ入れに向けた改装計画でも両社の意見が折り合わず、開業から20年で提携解消に踏み切る。
藤田は13年以降、同ホテル内のレストランなどを改装する。これまで改装にはフォーシーズンズの了承が必要だったが、提携解消によって意思決定を速める。
フォーシーズンズは02年に東京・丸の内で日本初の直営ホテルを開業。14年以降には京都や沖縄にも進出する計画で、今後は直営でホテルを展開していくとみられる。
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