奨学金返済支援、手厚さ増す千葉県は採用教員の全額
若者の奨学金返済で、自治体が支援内容を充実させている。千葉県は2024年度に教員採用者の奨学金の全額負担を始めた。兵庫県は中小企業の従業員を対象に最大補助で負担をほぼゼロにする。大学進学者の半数が受給する奨学金の返済負担を軽減し、人材を確保する。 千葉県教育委員会は、日本学生支援機構の第一種奨学金の給付を受ける小・中・特別支援学校の新規採用教員を支援する。採用2年目から10年間、県教委が同機構に…
働く障害者が増えている。民間企業の雇用者は2023年6月1日時点で64万2178人と前年より4.6%増えた。20年連続の増加で、雇用者に占める割合も2.33%と過去最高だった。構造的な働き手不足もあって障害者の活躍の場はさらに広がりそうだが、収入面を含めて安心して安定的に働ける環境の整備が一段と重要になる。 国は一定規模以上の事業所に対し、従業員の一定割合の障害者を雇用するよう義務付ける。この法…
山口県下関市で官民連携のまちづくりが広がっている。市は北部の豊北エリアでパソナグループと社会課題解決に取り組み、海峡エリアでは星野リゾート(長野県軽井沢町)と観光を軸にした活性化策を打ち出した。人口減など深刻な課題が増えており従来の手法では限界があるとの危機感が強い。民間と初期段階から課題を共有して解決に繋げる新たな地域再生モデルをつくる。 「体調を崩して漁に出られなくなった。自宅でできるテレワ…
全日本空輸(ANA)がまとめた2023年度の路線別旅客数によると、羽田―札幌(新千歳)間が4年ぶりに羽田―福岡間を上回った。札幌は福岡に比べ航空ニーズが高いものの、新型コロナウイルス禍に観光需要が低迷。旅客数が落ち込んでいた。レジャーの回復で再び国内最大の「ドル箱」路線に返り咲いた。 ANAの23年度の羽田―札幌間の旅客数は340万人と、羽田―福岡間(325万人)を上回った。19年度までは羽田―…
岩手県で野生のシカを捕獲して消費者に肉を提供するジビエへの取り組みが広がっている。食肉加工・販売のスタートアップ、MOMIJI(大槌町)など民間が集まり、「いわてジビエ推進協議会」を設立した。同社の品質・在庫管理システムを協議会の会員各社に提供する。さらにこのほど参入した毘沙門商会(遠野市)の立ち上げを支援している。 岩手など10県は原子力災害対策特別措置法で野生鳥獣肉の出荷が制限されている。毘…
就労継続支援B型事業所を運営する「すみなす」(佐賀市)は、精神・発達障害を抱えて就労が困難な人々をアートで支援している。自由な自己表現を引き出す手法を開発し、未経験者でもアーティストに育成。作品のネット販売や企業とのプロジェクトなどを通じ、収入を得られる仕組みをつくることで通所者の自立を後押ししている。 飲食店やイベント施設が集まる佐賀市中心部に、4月にオープンしたアトリエ併設型ギャラリー「ジー…
プロのアーティスト向け画材の大手メーカー、ホルベイン画材(大阪府東大阪市)は段ボール製のキャンバスを今夏から販売する。木枠に布を張った従来品に比べて価格は半分程度に抑えた。画用紙と異なり、額縁に入れなくても簡単に飾れる。趣味で絵画を鑑賞したり描いたりする人が減るなか、手軽さをテコに愛好家の裾野を広げる。 商品は「ダンボールキャンバス」という名称で、A4サイズ(21センチ×30センチ、厚さ3センチ…