任天堂、営業赤字に転落へ 12年3月期
450億円
任天堂は26日、2012年3月期の連結営業損益が450億円の赤字(前期は1710億円の黒字)になりそうだと発表した。従来予想は10億円の黒字。年末商戦で海外市場が振るわず、ゲーム機の販売が想定を下回って推移。対ユーロで進む円高も響く。任天堂が通期で営業赤字となるのは、1981年に連結業績を公表してから初めて。
売上高は前期比35%減の6600億円の見通し。昨年2月に発売した携帯型ゲーム機「ニンテンドー3DS」の販売が振るわないほか、据え置き型ゲーム機「Wii」の価格引き下げも響く。記者会見した岩田聡社長は「年末商戦の販売盛り上がりが見込みに届かなかった」と述べた。
1~3月の想定為替レートは対ドルで1ドル=77円を据え置いた一方、対ユーロでは1ユーロ=106円から98円に見直した。最終損益は650億円の赤字(前期は776億円の黒字)になる見通し。従来予想の200億円の赤字から赤字幅が拡大する。
同日発表した11年4~12月期の連結決算は、売上高が前年同期比31%減の5561億円、最終損益は483億円の赤字(同495億円の黒字)だった。
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