中国版ツイッター管理強化 実名登録義務付け
北京市、政府・党批判封じる
【北京=島田学】北京市政府は16日、中国版ツイッターとされる「微博」の管理を強化し、利用者に実名や本当の身分証番号の登録を義務付けることを決めた。新たな関連規定を公表し、即日で施行した。これまでは匿名での登録が可能だった。実名登録により、微博上で政府・中国共産党を批判すれば利用者が特定されやすくなる。実質的には政府・党批判を封じる効果がある。
7月の浙江省での高速鉄道事故への政府の対応を巡っては、微博を中心にインターネット上で多くの批判が書き込まれた。政府は共産党による世論誘導に影響を与えかねないとして、すでにネットを含めた社会管理を強化する方針を打ち出している。
北京市は今回の措置について「微博を使った詐欺や捏造(ねつぞう)された情報が流れるのを防ぐためだ」と説明している。
北京市が公表した規定は、新規登録時に微博の運営業者に実名などの登録を義務付けた。従来の匿名での登録者には3カ月以内に実名で再登録するよう求めている。
実際に短文を投稿する際には、これまで通り匿名で書き込むことができるとしている。ただ、投稿内容については(1)国家の安全に危害を与えるもの(2)非合法の集会をあおるもの――などの書き込みを禁じている。