奨励会の加藤1級が初代女流王座 将棋リコー杯
16歳
将棋の第1期リコー杯女流王座戦(特別協力・日本経済新聞社)の五番勝負第5局が12日、東京都渋谷区の将棋会館で指され、午後5時59分、129手で先手の加藤桃子奨励会1級(16)が清水市代女流六段(42)を破り、対戦成績3勝2敗で初代女流王座を獲得した。女流棋士資格を持たない奨励会員が女流タイトルホルダーになるのは初めて。
立会人の中川大輔八段の合図で午前10時に対局が始まった。戦型は横歩取りに。加藤奨励会1級が7四歩(45手目)と仕掛けると、清水女流六段は先手の攻めを強く呼び込んで反撃。8三角(58手目)から飛車を手にしたが、この攻防で後手の銀損に。駒得した加藤奨励会1級がじわじわと攻め続け、難しい局面もあったものの後手玉を着実に寄せ切った。
リコー杯女流王座戦は今年創設された将棋界6つ目の女流タイトル戦。アマチュアを含めすべての女性に門戸を開いたのが特徴。将棋界には奨励会を勝ち抜いて四段になった「棋士」と「女流棋士」の2種のプロ資格があり、「棋士」になった女性はまだいない。
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