ソロス氏のファンド、欧州債を大量購入 1550億円
破綻のMFグローバルから
米著名投資家ジョージ・ソロス氏が率いるソロス・ファンド・マネジメントが、経営破綻した米金融会社MFグローバルから約20億ドル(約1550億円)規模の欧州国債を購入したことが明らかになった。米ウォール・ストリート・ジャーナル紙が9日、関係者の話として伝えた。
MF社はイタリアなど南欧国債への積極投資による損失懸念が、破綻の引き金になった。ソロス氏のファンドは、市場の実勢価格よりも割安な水準でこれらの国債を買い取ったとみられる。
欧州の債務問題の長期化を見込みつつも、十分な投資収益が得られると判断したようだ。ソロス氏自身はユーロ圏の安定に向け、欧州中央銀行(ECB)の役割拡大が必要などと訴えている。(ニューヨーク=川上穣)