巨人清武代表、渡辺会長を批判 コーチ人事「不当な鶴の一声」
プロ野球巨人の清武英利代表は11日、文部科学省で記者会見し、同球団の渡辺恒雄会長が来季のコーチなどの人事に不当に介入したとして、「不当な鶴の一声」と批判する声明を出した。清武氏は辞任する意思はないとしている。
声明によると、同球団の来季人事について、岡崎郁・一軍ヘッドコーチを続投させることなどを渡辺氏に報告し、了承を得ていたにもかかわらず、渡辺氏から今月9日、岡崎氏の後任に江川卓氏を充てる人事を進めるよう指示されたという。
清武氏は、フロント人事にも介入があったとした上で「プロ野球界におけるオーナーやGM制度をないがしろにするだけでなく、選手やコーチ、監督の基本的人権をないがしろにした。企業の権力者が会社の内部統制やコンプライアンス(法令順守)を破ることがあってはならない」と指摘。「不当な鶴の一声で巨人軍やプロ野球を私物化するような行為を許すことはできない」と批判した。
清武氏は現時点で法的措置は考えていないとしているが、同席した弁護士は「あまりにも理不尽なことがあれば対応を考える」と話した。