日経平均続落、一時8200円割れ 欧州不安で2年8カ月ぶり
24日前場寄り付きの東京株式市場で日経平均株価は続落して始まった。前営業日の22日に比べ125円(1.51%)安の8189円で寄り付き、その後は一時8171円まで下げる場面があった。取引時間中としては東日本大震災後の3月15日に付けた年初来安値(8227円)を下回り、2009年4月1日(8084円)以来、約2年8カ月ぶりの安値圏に沈んだ。トヨタやキヤノンが年初来安値を更新するなど主力輸出関連株の下げが目立ち、東証1部では全体の8割以上の銘柄が値下がりするほぼ全面安の展開。海外市場に続き東京市場が下げたことで再び世界連鎖株安の様相になってきた。
前日の海外市場では独国債の入札が不調に終わり、欧州で最も信用力が高いとされる国債に対する需要が低迷したことで、欧州の債務不安が一段と強まった。海外で投資家がリスク性の高い資産売却に動き、欧州株のほか米国株にも売りが波及。米ダウ工業株30種平均が大幅下落した。中国の経済統計が市場予想を下回ったことも世界景気の先行き懸念として重荷となった。
三井住友FGや野村といった金融関連株の下げも目立った。コマツの下落率は4%を超えた。武田やグリー、ファナック、ソフトバンク、シャープも安い。半面、オリンパスが買われた。ディーエヌエやTDK、エスバイエル、サンリオが高い。〔日経QUICKニュース〕
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