首相、中国の国防費増を警戒 原発再稼働には意欲
野田佳彦首相は30日までに、英フィナンシャル・タイムズ紙とのインタビューで「残念なことだが中国が不透明な形で国防費を増やし続けている」と中国の国防費増大に警戒感を示した。「我が国周辺の安全保障環境の中で不確実性が出ている」と指摘。東シナ海などで活動を活発化させていることも「国際法やルールに基づいた対応を中国に求める」と語った。
円高の進行には「必要であれば断固たる措置を取る」と強調。運転停止中の原子力発電所は「厳しく(チェックを)やりながらも再稼働できるものがそれなりの数になってくれればよい」と再稼働への意欲を示した。
欧州の債務問題では「危機に巻き込まれそうな国が出てきた時に国際通貨基金(IMF)が融資できる制度を提案する」と指摘。来月の20カ国・地域(G20)首脳会議で消費税増税などで2020年度までに基礎的財政収支を黒字化する方針を説明するとも述べた。
過去の買収案件で不透明な報酬の支払いが指摘されているオリンパスについては「一つの企業のことが、日本の資本主義のルールと一般論で広げて見られるのは困る」と懸念を表明。第三者委員会による事実関係の解明を同社に求めた。
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