TDK、国内外1万1000人削減 円高・タイ洪水で
全従業員の13%、2年間で
TDKは31日、今後2年間で全従業員の13%にあたる1万1000人を国内外で削減すると発表した。電子部品やハードディスク駆動装置(HDD)向けの磁気ヘッドなどすべての事業が対象で、正社員の希望退職も含む。円高が続く中、デジタル機器の市況が悪化がしているほか、タイの洪水でHDD関連の生産拠点が被害を受け抜本的な対策が必要と判断した。生産拠点の閉鎖や統廃合も視野に入れる。
2011年7~9月期の決算会見の中で、上釜健宏社長が明らかにした。パソコンや薄型テレビなどデジタル機器向け電子部品の需要が回復しない中、主力のHDD向け磁気ヘッドの売価下落が響き11年4~9月期の連結営業利益率は前年同期比5.1ポイント減の3.3%まで下がった。
TDKはリーマン・ショック後の09年3月期に国内外で大幅な人員削減を実施している。その後、生産効率の改善を進めており、国内外で余剰人員が出てきた面もある。
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