メルセデス工場が組合拒否米車労組、拡大路線つまずき
【ニューヨーク=川上梓】全米自動車労組（UAW）は17日、独メルセデス・ベンツグループの米南部アラバマ州の工場が労働組合の結成を拒否したと発表した。UAWは今春、ゼネラル・モーターズ（GM）など米自動車大手に限られていた組織を外資メーカーに拡大することに成功したが、拡大路線への勢いが弱まる可能性がある。 投票を実施したのは、メルセデスのアラバマ州にある「タスカルーサ工場」。今週からUAW加入の是…
【ヒューストン=花房良祐】航空機大手の米ボーイングは17日、株主総会を開き、デビッド・カルフーン最高経営責任者（CEO）を含む取締役の選任と役員報酬案が株主に承認された。カルフーン氏は2024年末予定の退任まで会社の経営を担うことになったが、その高額報酬に疑問の声が出るなど、総会では深刻な品質問題を収束できない経営陣へのいらだちもあらわになった。 ボーイングは東部時間17日午前（日本時間18日未…
サッポロビールはビール主原料の麦芽を作るもととなる大麦で、雨に強い新品種の開発に成功した。長雨によって原料に使えなくなる現象の発生リスクを従来の7分の1に抑えられる。気候変動の影響で農産物は品質の低下や収穫量の減少が懸念されている。世界の食品メーカーは気候変動に対応した品種の開発に迫られている。 大麦は収穫直前に長雨が降ると畑の中で発芽が始まる「穂発芽」という現象が起きやすい。穂発芽が起きると、…
イオン傘下のコンビニエンスストア、ミニストップは、スーパーとコンビニエンスストア、ファストフード店を融合した新型店を東京都千代田区に20日、開業する。肉や野菜といった生鮮品を約120品そろえたほか、冷凍野菜や麺類などの冷凍食品も既存店比3倍の300品に拡充した。ランチ需要だけでなく、食卓向けの需要もつかみ、店舗売上高の底上げにつなげる。 既存店を改装し、新型の旗艦店1号店と位置づけるミニストップ…
働く現場で「派手髪」が増えている。日本ロレアルが旗を振る「#髪色自由化プロジェクト」の賛同企業は発足1年で約3倍に。日経MJの1000人アンケートでは、5年前に比べて派手髪への許容度が上がった人が約3割、接客スタッフが明るい髪色でも気にならない人が約7割に達した。個性が爆発する時代、企業と客の双方が変わり始めている。 日本で従業員の髪色を自由化した草分け企業の1つがスターバックスコーヒージャパン…
1990年代半ば以降に生まれたZ世代を中心に、韓国グルメの人気は高まる一方だ。その韓国でバーガーチェーンの店舗数トップを誇る「マムズタッチ」が2024年4月16日、東京・渋谷に第1号店をオープンした。23年に渋谷でテストマーケティングを実施し、満を持しての挑戦。マムズタッチの人気の理由、そして日本進出の狙いや戦略について、キム・ドンジョン最高経営責任者（CEO）に話を聞いた。 ◇ ◇ …
3月期企業の決算発表が一巡した。東京証券取引所が資本コストや株価を意識した経営を求めるなか、今回の決算では企業経営者らが自社株買いを中心に株主還元を手厚くする姿勢を強調した。持続的な成長に向け、従業員の賃上げやサプライチェーン（供給網）への還元に努めるという発言も出ていた。賃金と物価の好循環が強まるか、経営者から「今年度が正念場」との声もあった。 「中期経営計画の最大の変化点はフリーキャッシュフ…
シャープはテレビ向け液晶パネル生産からの撤退を発表した。1991年に量産を開始して以降、主に液晶パネルで計上した連結最終損益の赤字額は合計で1兆9000億円を超える。「世界の亀山モデル」は一世を風靡したものの、海外勢との競争で後手に回り、中国のパネルの生産能力は日本の10倍以上になった。遅すぎた撤退戦が始まる。 「さあ、液晶世紀へ」。2000年の元日に放映したテレビCMで、シャープは国内で販売す…
セブン―イレブン・ジャパンは温かい焼きたて風のパンを販売する店を増やす。2025年2月までに約3000店と現在の5倍に増やす計画。メロンパンやクロワッサンなどを注文後に店内で温めて提供するのが特徴だ。若い顧客らの需要開拓にもつながっており、新たな「レジ横」商品を通じ店舗の売り上げ増を目指す。 パンのほか、チョコクッキーやフィナンシェといった焼き菓子もそろえる。価格はメロンパンが税別149円、フィ…
スウェーデンのアパレル大手、ヘネス・アンド・マウリッツ（H&M）は4月、東京・原宿に「H&M 原宿店」を開いた。原宿への出店は、2022年に閉店して以来、2年ぶりとなった。女性向け商品に特化し大型モニターや展示スペースを設けた新コンセプト店で、ブランドの発信拠点としての機能も備える。H&Mジャパンのアネタ・ポクシンスカ社長に日本での戦略を聞いた。 ――原宿に再進出した狙い…
ポーラ・オルビスホールディングス（HD）傘下のポーラ（東京・品川）は20日、アメニティの新ブランドの展開を始める。同社がアメニティブランドを立ち上げるのは8年ぶり。旅行需要が本格回復する中、ホテルで消費者と自社商品との接点を増やす狙いだ。 新ブランドの名称は「IUGEN（イウゲン）」。シャンプーとコンディショナー、ボディーソープとしてもバスジェルとしても併用できる商品の計3種類をそろえる。日本の…
