インドとパキスタン、両国間貿易を自由化へ 英紙報道
分離独立して60年以上が経過するインドとパキスタンが2国間貿易を大幅に自由化する準備を進めている。18日付の英フィナンシャル・タイムズ紙が伝えた。両国の高官によると、パキスタンの政治家や軍高官は、インドとの貿易関係はカシミールの帰属問題の解決次第だという従来の態度を軟化させているという。
1947年に英国による統治が終了してから中断してきた両国の貿易関係が復活する見通しだ。来月にデリーで開く会合で詳細について合意する予定という。
中断してきた貿易関係の行き詰まりを打開するため、パキスタンのカル外相はインドに最恵国の地位を与える用意があると同紙に語った。同外相は長年紛争が続く地域では「どんな国でも一国だけでは経済、政治的に発展できない」と語り、インドとの関係修復を目指す考えを示した。
インドとパキスタンを合わせると中国の人口を超えるにもかかわらず、2国間貿易は27億ドル(約2100億円)程度にとどまる。両国の通商相は今月、3年前に中断していた交渉を再開。2国間貿易を3年以内に60億ドルに引き上げるという目標で合意している。