アマゾン売上高、4~6月51%増で過去最高 利益は8%減
【シリコンバレー=奥平和行】インターネット小売り最大手の米アマゾン・ドット・コムが26日に発表した4~6月期決算は、売上高が前年同期比51%増の99億1300万ドル(約7720億円)となり、4~6月期としては過去最高を更新した。ネットショッピングの利用者が広がるなか、物流拠点など事業基盤の整備を推進。家電販売などがけん引し、大幅増収を達成した。
米主要小売業の直近の決算では、最大手のウォルマート・ストアーズ(2~4月期)の増収率は4%、家電小売り最大手のベストバイ(3~5月期)は1%にとどまり、アマゾンが突出した格好になっている。ベストバイの3~5月期売上高は約110億ドルとアマゾンとの差は10億ドル程度まで縮まっており、近く逆転の可能性もありそうだ。
純利益は同8%減の1億9100万ドル。2011年に世界で15カ所以上の物流拠点を開設するなどの積極的な投資が利益を圧迫した。ただ1株利益は0.41ドル(前年同期は0.45ドル)となり、市場予想の0.35ドルを上回った。高い増収率も好感され、26日の米株式市場の時間外取引でアマゾンの株価は一時、同日終値より7%近く上昇した。
部門別売上高は「家電・その他」が前年同期比69%増の58億9400万ドル、書籍やCDなどの「メディア」は同27%増の36億6000万ドルだった。具体的な出荷台数は非公表だが、電子書籍端末「キンドル」などの販売拡大が「家電・その他」部門の売上高の増加に寄与したもようだ。