円4日続伸、78円台で推移 対ユーロでは続落
14日午前の東京外国為替市場で円相場は4日続伸。10時時点は前日17時時点に比べ67銭の円高・ドル安の1ドル=78円72~75銭近辺で推移している。東京市場では3月17日以来、約4カ月ぶりの78円台となっている。前日にバーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長が下院で証言し、追加の金融緩和策を示唆したことを受け、円やユーロなど主要通貨に対してドルが売られている。
日本時間早朝に米格付け会社が米国債の格下げ見通しの可能性を発表したことも、ドル売り圧力となった。9時20分ごろには一時78円61銭近辺まで円買い・ドル売りが進む場面もみられた。13日のオセアニア市場で付けた高値(78円48銭)に迫った。
もっとも、円の高値では国内輸入企業の円売り・ドル買い意欲が強く、上値は重い。10時前の中値決済については、「目立ったドルの過不足は見られない」との声が出ていた。
ユーロは対ドルで続伸。10時時点では同0.0190ドルのユーロ高・ドル安の1ユーロ=1.4236~39ドル近辺で推移している。米国の追加緩和観測を背景にドルを売ってユーロを買う動きが優勢となっている。欧州の債務問題がスペインやイタリアに波及するとの見方を背景にユーロ売りが進んでいただけに、米国の金融政策に関心が移り、ユーロを買い戻す動きも目立つ。
円は対ユーロでは続落。10時時点では同57銭の円安・ユーロ高の1ユーロ=112円08~11銭近辺で推移している。ユーロを対ドルで買い戻す動きが強く、円売り・ユーロ買いが優勢になっている。
〔日経QUICKニュース〕