中国高速鉄道事故、死傷者220人超 制御装置に問題か
【温州共同】中国浙江省温州市で23日夜、高速鉄道の列車が別の高速列車に追突して双方の車両が脱線、一部車両が高架橋から転落した事故で、中国国営通信の新華社は24日早朝(日本時間同)、死者は32人、負傷者は191人と伝えた。現場では、地元の救助隊のほか中国軍兵士も出動し徹夜態勢で乗客の救出活動を続けた。
高速鉄道の列車が追突する異例の事故により、列車衝突回避に欠かせない制御装置に重大な問題があった可能性が浮上。救援と原因調査のため専門チームを現場に派遣した鉄道省当局は、事故原因の徹底究明に乗り出す構えだ。
上海の日本総領事館によると、24日未明時点で死傷者に日本人がいるとの情報はないが、同総領事館が引き続き情報収集を進めている。
中国中央テレビは24日未明、懸命の救出活動が続く現場の様子などを伝えた。献血の呼び掛けに多数の地元住民が応じているとし、負傷者の治療で病院が血液不足に陥っている実態を伝えた。