羽田空港の船着き場が完成 遊覧船ツアー準備中
羽田空港の新国際線ターミナルビル近くに7月中旬、客船用の船着き場ができた。空港運営会社は、海や川から航空機の離着陸の様子を楽しめる遊覧船ツアーも準備中で、観光名所として売り込む構えだ。
国内線ターミナルを運営する「日本空港ビルデング」が、空港西側の多摩川左岸にあったタンカー接岸場所を改修。約170メートルある桟橋に乗船用の足場をつくり、小型の遊覧船が発着できるようにした。秋には乗客の待合室も完成する。
同社は、遊覧船で水上から航空機を間近に見られるツアーを企画中。旅行会社や船会社から問い合わせが相次いでおり、チャーター船や屋形船を使った団体客を当て込んでいる。
「訪日した外国人が、この船着き場から屋形船に乗って、東京のウオーターフロントを見物しながら、浅草や横浜に向かう場面が見られるだろう」と声を弾ませる。
船着き場の整備は災害対策の意味もある。鉄道やモノレールが止まり、1万人以上が空港ターミナルで足止めされた東日本大震災のようなケースでは、船による代替輸送の拠点としても活用されるという。〔共同〕
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