H2Aロケット打ち上げ成功 衛星で北朝鮮の情報収集
三菱重工業と宇宙航空研究開発機構(JAXA)は23日午後1時36分、政府の情報収集衛星「光学」4号機を載せた主力ロケット「H2A」19号機を種子島宇宙センター(鹿児島県)から打ち上げた。衛星はロケットから分離されて予定の軌道に入り、打ち上げは成功した。
情報収集衛星は北朝鮮の軍事施設や大規模災害の状況を監視する事実上の偵察衛星。光学4号機は望遠鏡と高精度デジタルカメラを搭載、地上の様子を撮影する。製造や打ち上げの費用は約451億円。約5年の設計寿命が過ぎた光学2号機を代替する。既存の衛星は東日本大震災や台風12号の被災地を撮影し、被害状況の地図づくりなどに利用された。
H2Aの打ち上げは昨年9月以来で通算19回、成功は13回連続。成功率は94.7%と、前回から0.3ポイント上昇した。ロケット打ち上げで国際的に高い信頼性が得られる「20回の打ち上げで95%」には、あと1回となる。
今回の打ち上げは当初8月28日の予定だったがロケットの不具合や天候不順で3回延期。約1カ月遅れて打ち上げた。
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