ヤフーの4~6月、純利益8%増 データセンター関連好調
ヤフーが22日発表した2011年4~6月期決算は、純利益が233億円と前年同期比8%増えた。主力のインターネット広告で検索連動型広告の出稿が伸びたのに加え、東日本大震災でデータセンター関連収入が増えた。売上高は2%増の718億円。4~6月期としては売上高、純利益ともに15期連続で過去最高を更新した。
検索連動型広告はアパレルやアクセサリー、インターネット関連企業からの広告出稿が増えた。画面上に掲載するディスプレー広告は化粧品関連が伸びた一方で、自動車や飲料関連の掲載が減り、全体では「ほぼ横ばい」(井上雅博社長)となった。
震災で企業が重要な情報の保管先を分散させる動きが広がっている。子会社が関西や九州にもデータセンターを保有していることが有利に働き、「特需が発生した」(同)という。交流サイト(SNS)上のゲームの情報を収容するクラウドサービスも好調だった。
経常利益は5%増の392億円。検索サービスの利用促進費やシステムの運用・保守にかかわる費用が膨らんだが、増収効果で吸収した。
ヤフーは四半期決算を発表するたびに、次の四半期の業績見通しを公表している。11年7~9月期は売上高が714億~749億円(前年同期比微増~5%増)、純利益は227億~240億円(同6%~12%増)を見込む。「ディスプレー広告の出稿自粛は徐々に解消されている」(同)ため、広告収入が増えるとみている。
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