赤字国債法案、不成立なら9月以降も続投 首相が意向
菅直人首相が自らの退陣条件の1つとして掲げる赤字国債発行法案について「成立しないと誰が首相になっても苦労する。次の首相にはカードとして残したくない」と周辺に語っていたことが31日、分かった。今国会の会期末である8月末までに同法案が成立しなければ、9月以降も続投する考えを示したものだ。
すでに退陣を表明している首相はその条件として、3案件の成立を挙げたが、現時点までに成立しているのは今年度第2次補正予算だけ。残る再生エネルギー特別措置法案は修正協議中で、赤字国債法案は、成立の前提となる子ども手当の扱いで与野党で意見がまとまっていない。
首相は残り会期が1カ月を切るなか、同法案が成立しない場合の続投方針を示すことで、野党をけん制する狙いもあるとみられる。