英広告大手WPP、DAC株買い取り表明 日本で足場強化
広告代理店で世界最大手の英WPPは29日、アサツーディ・ケイ(ADK)が売却予定のインターネット広告会社、デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム(DAC)の持ち株を買い取る意向を表明した。WPPはADKに22.9%を出資する筆頭株主。DAC株取得で、ネット広告市場が拡大する日本での足場を強化する。
買い取り価格は1株当たり3万6550円で、ADKに提案した。取得金額は最大で約33億円。9月2日までに売買契約を締結する方針。
DACは1996年設立で、博報堂DYホールディングス系のインターネット広告会社。ADKは24.8%を出資していたが、電通グループとネット広告会社を8月に設立したため、持ち株の売却を決めた。ADKの保有する約13万株のうち4万株をDACが買い取る方針で、残りの株式の行方が注目されていた。
WPPの1~6月期の売上高は前年同期比6.1%増の47億1300万ポンド(5916億円)。このうちアジア太平洋やアフリカなど新興国での売上高が28.3%を占めている。
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