1号機格納容器、内部の気体採取 福島第1原発
東京電力は29日、福島第1原子力発電所1号機の原子炉格納容器内の気体を初めて採取した。放射性物質の濃度を測定し、結果を30日にも公表する。炉心溶融(メルトダウン)によって溶け落ちた核燃料が圧力容器から格納容器にまで達している恐れがあるため、内部の状態を正確に把握するのが狙い。今後の冷却作業の参考にする。
1号機の原子炉建屋内に作業員が仮設の濃度測定装置を設置し、配管を通じて格納容器内の気体を採取した。格納容器の圧力抑制室が破損したとみられる2号機でも、近く容器の気体を取り出し分析する。
一方、東電は29日午前、2、3号機のタービン建屋の地下にたまった高濃度汚染水を集中廃棄物処理施設に移送する作業を中断した。汚染水処理システムの稼働率が低いのが理由。すぐに外に漏れ出す恐れはないという。
関連企業・業界