NY円が反発 78円35~45銭で終了
【NQNニューヨーク=川内資子】5日のニューヨーク外国為替市場で円相場は反発し、前日比45銭円高・ドル安の1ドル=78円35~45銭で取引を終えた。欧州の債務懸念の後退を背景に対ユーロでのドル売りにつれ、円買い・ドル売りがやや優勢となった。
欧米メディアが「イタリアが財政再建を従来計画より早めることで欧州連合(EU)と合意した」、「欧州中央銀行(ECB)がイタリアとスペインの国債購入で合意した」と報じた。債務問題に欧州の各国や関係当局が積極的に対処しているとの見方からユーロが対ドルで大幅に上昇。ドルの対円での下落につながった。
7月の米雇用統計を受けて、朝方は円売り・ドル買いが先行した。雇用統計は非農業部門の雇用者数の増加幅が前月比11万7000人と市場予想を上回った。失業率は9.1%と前月から0.1ポイント低下した。このところ強まっていた米景気の減速懸念がやや和らいだ。
円の高値は78円30銭、安値は79円10銭だった。
円は対ユーロで3日続落し、前日比80銭円安・ユーロ高の1ユーロ=111円90銭~112円00銭で取引を終えた。欧州の債務懸念が和らぎ、円売り・ユーロ買いが優勢となった。
ユーロはドルに対して大幅に反発し、前日終値の1ユーロ=1.40ドル台後半から1.42ドル台後半に上昇した。米雇用統計を受けてドル買いが先行したが、イタリアの財政再建などを巡る報道を手掛かりに次第にユーロの買い戻しが優勢となった。ユーロの高値は1.4298ドル、安値は1.4133ドルだった。