おすすめの学食がある大学キャンパス
何でもランキング
見学ついでに食も堪能
市民講座を開いたり、博物館などの施設を開放したりと、近年"開かれた大学"を目指す動きが活発だ。訪れた際に利用したいのが学生食堂(学食)。平均価格は500円以下でボリュームもある。愛好家らにおすすめを聞いたところ、個性的な学食のある大学キャンパスが上位になった。
関東1位の東洋大・白山キャンパスは、6号館地下1階食堂が和食、中華、洋食がそろうフードコートのよう。2位立教大・池袋キャンパスの第一食堂は大正時代の建造物で、雰囲気がいい。中央大・多摩キャンパスの学食棟は4階建ての"学食デパート"だ。
関西1位の京都大・吉田キャンパス。フランス料理店「ラ・トゥール」は予約して訪れる観光客も多い。2位同志社大・今出川キャンパスは京都御所、3位立命館大・衣笠キャンパスは金閣寺に近く、観光と合わせて利用する人もいるという。
ランク外だが、学内の文化資料館の見学と一緒に利用できるのが和洋女子大学(千葉県市川市)東館18階のラウンジ。晴れた日には江戸川の向こうに富士山をのぞむ。「コンサートのついでに」と東京芸術大学(東京都台東区)の壁に飾られた絵を鑑賞でき、接客も温かい「キャッスル食堂」を推す声も多かった。
ほかにも、女子栄養大学駒込キャンパス(東京都豊島区)のカフェテリアでは栄養バランスのいいメニューを食べて学べる(13~15時)。ビジネス街に近い二松学舎大学九段キャンパス(東京都千代田区)の「カフェ sora」や西本願寺隣の龍谷大学大宮キャンパス(京都市)の清和館の食堂をすすめる人もいた。
大学キャンパスの飲食施設の一部は大学生協が運営する。生協は組合員に安い価格で提供するため、組合員証がないと高くなる場合もある。大学ホームページなどの情報を参考に。もっとも、学食は本来、学生のための施設なので、満席になる平日12~13時半は避けるのがマナー。土曜日に営業しているところも多いので、すいている時間帯の利用がおすすめだ。
北大・九大にも名物
一般利用が可能な学食・キャンパスは全国にも数多く、それぞれに名物メニューもある。ポプラ並木が観光スポットになっている北海道大学札幌キャンパス(札幌市北区)は散策がてらに中央食堂でスープカレーを味わえる。東北大学の川内南キャンパス(仙台市青葉区)の喫茶ルポーの「ミルクコーラ」は「かきまぜて飲むとカフェラテのように変わり、ミルク味が利いた濃厚なコーラという味」(品川一郎さん)という。
南山大学名古屋キャンパス(名古屋市昭和区)の「DA・GA・NE」ではチキン南蛮ランチでみそとタルタル味が選べる。九州大学伊都キャンパス(福岡市西区)などの「ジロー風スパゲティ」は辛子めんたいこと塩昆布、ツナ、卵でパスタをあえたスパゲティ。学食はB級グルメの宝庫でもある。
調査の方法 学食に関するガイド本の著者や愛好家への取材を基に学食で定評のある大学・キャンパスを関東、関西で20ずつリストアップ。一般利用が可能な関東19、関西18の大学・キャンパスを対象に、全国で40カ所、または関東か関西で20カ所以上利用したことがある愛好家ら11人に選考を依頼。両地域で8つまで選び、さらにおすすめ順に1~5位まで順位付けしてもらい、その結果を点数化してランキングを作成。そのほかの地域のおすすめも聞いた。選者は次の通り(敬称略、五十音順)。
大坪覚(『TOKYOこだわりの学食』著者)▽岡沢勲(シダックス・マーケティング本部キャンパス担当)▽唐沢明(『学食ガイド』監修者)▽佐野政之輔(学食愛好家)▽品川一郎(学食愛好家)▽中村潤一(早稲田大学学食研究会)▽野地孔明(学食愛好家)▽ひろじぃ(サイト「学食なび」運営)▽古川大輔(グリーンハウス・エリアマネージャー大学プロジェクト担当)▽宮本貴行(早稲田大学学食研究会)▽やまいだれ(ブログ「バカレ」管理人)
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