ノルウェーで乱射事件、極右?の男逮捕 爆弾テロと関連か
与党大会の会場で
【オスロ=共同】ノルウェーの首都オスロで22日に起きた爆弾テロの後、与党労働党の青年部の集会があった同国南部のウトヤ島で同日、警官の制服を着た男が銃を乱射した。警察は少なくとも9人の遺体が確認されたことを明らかにし、連続テロとみて調べている。爆弾テロの死者は7人となった。
ストールベルゲ法務・警察相は同日夜、記者会見し、乱射現場でノルウェー人の男1人を逮捕したと明らかにした。ノルウェーのテレビ局は、男は極右とつながりがあると報じた。ダウ・ジョーンズ通信によると、男は32歳の白人。犯行の動機などは不明。男が南東に約30キロ離れたオスロ中心部で爆弾テロの前に目撃されたとの情報もある。
AP通信によると、警察当局者は、男がイスラム過激派とは無関係とみられると語った。
英メディアなどによると、男は制服を着て警察官を偽装。23日にはストルテンベルグ首相が集会に出席する予定だった。22日夜にストールベルゲ氏と共に記者会見した首相は「政府の政策などが狙われた」と述べ、政府を標的としたテロとの見方を示した。
警察は島内の捜索で起爆前の爆発物を発見、男が大量殺害を狙っていた可能性が濃厚となっている。島の周囲では不明者の捜索も続いており、死傷者は増える恐れがある。20人以上の遺体を目撃したとの情報もある。
首都オスロ中心部の官庁街で起きた爆弾テロでは首相官邸が入るビルも被害を受けた。
目撃情報などによると、ノルウェー政府はオスロ市内に軍兵士を派遣、さらなるテロが発生する恐れもあるとして、市民に中心部からの避難を呼び掛けている。