円乱高下、午前中に一時76円12銭 過去最高値に近づく
21日の東京外国為替市場で円相場は上昇し、午前中に一時1ドル=76円12銭と、8月19日に過去最高値(75円95銭)を付けて以来の高水準となった。東京市場での最高値を更新した。その直後には政府・日銀による円売り介入への警戒感が強まり、円相場が一時76円86銭まで急落するなど、乱高下する場面もあった。
安住淳財務相は21日、円相場に関して「投機的な動きや様々な動きを注意深く見ている。必要なときには断固たる措置を取る」と話した。財務省内で記者団に語った。政府高官は同日、介入観測について「コメントしない」と述べるにとどめた。
市場では、21日に開かれる米連邦公開市場委員会(FOMC)で追加緩和が実施されるとの思惑から、円買い・ドル売りが優勢になっている。「9月の中間決算期末を控えた輸出企業の円買い・ドル売りの取引も円相場の押し上げ要因」(大手銀行)との声もあった。