地デジきょう完全移行 被災3県除く
東日本大震災で被災した岩手、宮城、福島の3県を除く全国で、24日にテレビの地上アナログ放送が終了し、地上デジタル放送に完全移行する。総務省によると地デジに未対応の世帯は6月末時点で約29万世帯(被災3県を除く)。移行時点で10万世帯程度は、準備が間に合わずにテレビを見られなくなるとみられている。
地上アナログ放送は24日正午に通常の番組放送を終了する。その後は問い合わせ先などを表示する「お知らせ画面」に切り替わる。25日午前0時までに電波の送信を停止し、以後は画面が"砂嵐"の状態になる。被災3県では来年3月末までアナログ放送を続ける。
地上デジタル放送への移行によりテレビの画質や音質が向上し、データ放送なども充実する。アナログ放送で利用していた電波を他の目的に使うことで、携帯電話の周波数不足解消にもつながる。主要先進国では米国やドイツ、オランダ、スイスなどが移行済みだ。
地上デジタル放送の方式には米国、欧州、日本、中国の4つの規格がある。総務省は新興国などに対して日本方式の採用を呼びかけている。日本製の放送機器やテレビの売り込みにつなげる目的で、すでに南米各国やフィリピンなど11カ国で採用が決まっている。