トルコ原発、加圧水型炉の検討要請 エネ相が日本に
【カイロ=花房良祐】トルコのユルドゥズ・エネルギー天然資源相は3日、日本と交渉中の原子力発電所の建設計画について加圧水型軽水炉(PWR)の検討を日本勢に要請したことを明らかにした。日本勢は東芝の沸騰水型軽水炉(BWR)を提案していたがBWRである福島第1原発の事故を受けて世界的にBWRの安全性のイメージが悪化。トルコ側が安全面を懸念した可能性もある。
アナトリア通信が報じた。PWRは東芝傘下の米ウエスチングハウス(WH)などが手掛けている。運営する電力会社も関西電力のほか、フランスなどにある。BWRの運営ノウハウを持つ東京電力は先月下旬、トルコの原発の受注を目指す"日の丸連合"から脱落を表明した。
ユルドゥズ氏は日本と単独交渉を継続するかについては明言を避け、先月末の両国の協議で「日本側は新たな提案をする用意があると伝えてきた」と述べた。トルコは日本との単独交渉について、日本が7月末までに交渉継続の可否を回答しなければ打ち切ると通告していた。