宮城県の稲わらからセシウム検出、基準の2.7倍
宮城県は15日、登米、栗原両市の肉牛農家3カ所で採取した飼料用の稲わらから最大で暫定規制値の2.7倍の放射性セシウムを検出し、これを与えた牛を飼育する肉牛農家の95頭の出荷自粛を要請したと発表した。牛はいずれも出荷されていない。県は県内の全肉牛農家915戸に対し、原発事故が発生した3月11日以降に集めた稲わらを与えないように指導した。
同県によると、問題の稲わらは今月13日に採取。登米市の1カ所の稲わらは1キログラムあたり3647ベクレルを検出。農林水産省の基準に合わせて水分を80%含む状態に換算すると、831ベクレルと規制値(同300ベクレル)の2.7倍だった。登米市のもう1カ所は換算値で372ベクレル、栗原市は同558ベクレルでいずれも規制値を上回った。
宮城県は今後、県食肉流通公社(登米市)で解体した肉のサンプル検査を検討する。