津波で海底地形も変形か 海保などが測量結果公表
海上保安庁と国土交通省は22日までに、東日本大震災を受けて実施した仙台湾沿岸の海底地形測量の結果を公表した。海岸線近くの海底に周囲より1メートル数十センチ深いくぼみが確認され、海保は「津波により海底の砂がえぐれたとみられる」としている。
測量は6月11~21日に仙台湾と宮古湾で航空レーザーを使って実施。このうち仙台市から福島県新地町にかけての沿岸部のデータ解析を終えた。
海保によると、仙台市の名取川河口付近で、海岸線から沖合約60~100メートルの海底に幅約100~350メートルのくぼみが数カ所あった。周囲の水深は2~2.5メートルだが、くぼみの最深部は3.2~3.8メートルだった。
宮城県岩沼市の阿武隈川河口付近でも、同様のくぼみが確認された。
両省庁は得られたデータを津波浸水シミュレーションや海岸の浸食対策、海図の補正に活用する。