6億円強奪、関係先から700万円押収 指示役ら3人を起訴
東京都立川市の警備会社「日月警備保障」立川営業所から現金約6億円が強奪された事件で、東京地検立川支部は8日、指示役とされる蓑田哲郎容疑者(46)と亀治中博之容疑者(41)を強盗傷害罪などで起訴した。連絡役とみられる伊藤彩人容疑者(25)は、実行役とされる渡辺豊容疑者(41)=窃盗容疑などで再逮捕=の逃走を手助けしたとして、犯人隠避罪で起訴された。
また、警視庁立川署捜査本部が伊藤被告の神奈川県内の関係先から現金約700万円を押収していたことが捜査関係者への取材で判明した。捜査本部は伊藤被告の報酬だった可能性もあるとみている。
被害金を巡っては、渡辺容疑者が所持していた約500万円しか分かっておらず、約6億円の大半は見つかっていない。
起訴状によると、蓑田、亀治中両被告は渡辺容疑者らと共謀の上、5月12日午前3時ごろ、同営業所に侵入。宿直の男性社員を刃物で数回刺すなどして全治2カ月の重傷を負わせ、金庫室にあった現金約5億9953万円を奪ったとされる。
伊藤被告は佐久間努容疑者(37)=強盗傷害容疑などで公開手配=と共謀し、5月31日午後、渡辺容疑者を横浜市保土ケ谷区から大阪市平野区まで車に乗せ、逃走を助けたとして起訴された。伊藤被告は強盗傷害容疑などで逮捕されたが、同容疑などについては処分保留となった。