山形のSHONAI、地域活性化ノウハウの全国展開加速
まちづくり会社のSHONAI（ショウナイ、山形県鶴岡市）が事業展開を加速する。観光、農業、人材、教育という4つの領域で積み上げた地域活性化のノウハウを日本各地に広める。設立10年の節目で、成長局面へ踏み込む。2031年3月期のグループ売上高を100億円超と、23年3月期の7倍以上に増やすことを想定する。 自然と歴史、文化、そして食。これらの資源をフルに生かし、明確なビジョンと戦略をもとに事業を続…
都市住民が地方に一時的に住んで活性化に取り組む「地域おこし協力隊」をきっかけとした移住が増えている。最長3年の任期後も同じ地域に住み続ける定住者は2023年に7214人。全体の6割強で、1年前より14%増えた。山口県萩市は地元住民らが暮らし方を指南するなど、地域とのつながりを深める仕組みで定住を後押しする。 地域おこし協力隊は都市部の若者らが山村や離島などに移り住み、任期付き公務員などとして地域…
レジの従業員は立って接客するものだ――。長年定着していた固定観念を覆し、レジに作業用のイスを設置する取り組みが広がっている。首都圏・北関東で店舗を展開するベルクは今春までに3店舗で導入。人材サービス大手のマイナビもトレンド作りの先頭に立つ。現場の人手不足でシニアや女性など多様な人材が働きやすい環境づくりが不可欠になっている。 5月上旬、ベルクのすねおり店（埼玉県鶴ヶ島市）を訪れると、目に入るのは…
徳島県鳴門市が始めた移住促進プロジェクト「半農半X（エックス）」の体験ツアーが3年目を迎えた。繁忙期の農家で2週間働く体験を通じ関心を高めてもらう企画で、2023年夏には初の移住者が現れた。24年度は農産物の収穫ツアーに、従来の「鳴門らっきょ」「なると金時」に加え「青首大根」も取り入れた。参加者の受け入れ枠も増やし定着を目指す。 3年目の半農半Xツアーはラッキョウの収穫が本格化する5月2日に始ま…
靴専門店「シューマート」を展開するサンドリームファクトリー（長野市）は足ケアの専門家や理学療法士と連携した売り場づくりを本格化する。3年後をめどに大型店のカウンセリングコーナー内に、フットケアサロンなどの併設を進める。外部の専門家と協業してより専門性の高いサービスを提供することで、足回りの不調に悩む消費者を取り込む。 シューマートは全29店舗のうち売り場面積が825平方メートル以上の大型店20店…
カツオ消費量日本一の高知県の中で、最も食べているといわれるのが中土佐町久礼の人たちだ。同町の地域おこし協力隊員、久竹庸代さん（46）は2021年に移住し、その魅力に取りつかれた。冊子を作り、祭りを仕掛け、空港で巨大なオブジェを回す。「NO KATSUO NO LIFE（カツオのない人生なんて）」の精神でカツオ文化を伝えている。 4月、高知空港の手荷物受取所に実物の約50倍という「カツオのたたき」…
新潟県新発田市の月岡温泉は「新潟の奥座敷」と呼ばれ、かつては多くの宿泊客でにぎわった。バブル崩壊や東日本大震災などの影響で客は減少し、街なかでは空き店舗が目立っていた。同温泉で3館を展開するホテル泉慶（同市）の飯田武志社長は3代目として、旅館経営だけでなく同温泉を「歩いて楽しい温泉街」にするため奔走する。 祖父が始めた旅館は父親が後を継ぎ、母親も女将となり「両親は朝から晩までずっと旅館にいた」。…
