菅首相「浜岡原発以外に中止要請しない」
菅直人首相は8日、中部電力浜岡原子力発電所(静岡県御前崎市)以外の原子力発電所の運転停止を要請する可能性について「それはない。大きな地震が来る可能性が特別に高いので、特別なケースという位置づけだ」と述べ、浜岡以外の停止を求めないと明言した。中部電が浜岡原発の全面停止の結論を持ち越していることに関しては「しっかり話をして理解をしてもらいたい」と語り、説得を続ける考えを示した。都内で記者団の質問に答えた。
仙谷由人官房副長官は同日のNHK番組で「私どものエネルギー戦略、政策としては原発を堅持する」と述べ、野党の一部などが求める脱原発路線とは一線を画す政府の立場を強調した。浜岡以外の原発は「現時点で30年以内に震度6以上の地震が起こる確率が1%以下のところがほとんどだ」と説明。「特に日本海側、瀬戸内にある原発は心配ない。科学的にもそういう結論が出せる」と語った。
浜岡原発については「浜岡だけ87%の確率で(大地震が)起きる。科学的にも素人的にも問題だという判断だ」と、首相の停止要請は妥当との認識を示した。
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