ワクチン接種後に乳児死亡 熊本、再開後初の事例
熊本市は13日、子供の細菌性髄膜炎などを予防するインフルエンザ菌b型(ヒブ)と、小児用肺炎球菌のワクチンの同時接種を受けた同市の生後2カ月の男児が死亡したと発表した。
任意接種のヒブワクチンと肺炎球菌ワクチンは、接種を受けた乳幼児の死亡が続発。厚生労働省が3月に接種を一時見合わせたが、明確な因果関係はなく、安全上の問題はないとして4月に再開していた。同様のワクチン接種後の死亡例は全国で8例目で、再開後の死亡は今回が初めて。
同市によると、男児は市内の医療機関で3日に接種を受け、翌日に死亡。基礎疾患はなく、予防接種と死亡の因果関係は不明。医療機関から市に、4日に報告があった。
男児は既往歴や死亡状況、解剖結果などから死因が特定できず、「乳幼児突然死症候群の疑い」と診断された。国は一定以上の割合で死亡報告があった場合、速やかに専門家による検討などを行う方針を決めており、男児についても接種との因果関係などを再調査する。
同市の担当者は「再開後初の死亡事例で驚いている。因果関係が分からないので国の動向を見て対応したい。保護者の皆さんは医師の話を聞き、子供の体調などを見ながら冷静に対応してほしい」としている。
〔共同〕