軌道持たない「浮遊惑星」発見 大きさ木星並み
阪大や名大のグループ 太陽系など形成解明に道
大阪大学と名古屋大学、ニュージーランドのオークランド大学などの国際研究グループは、恒星の周囲を回る特定の軌道を持たず宇宙空間を漂う「浮遊惑星」を発見した。理論的に予測されていたが、確認されたのは初めて。太陽系などの惑星がどのように形成されたかの謎の解明に役立つ。研究成果は19日付の英科学誌「ネイチャー」に掲載される。
研究グループは、ニュージーランドのマウントジョン天文台の望遠鏡を使って存在を確認した。物理学者のアインシュタインが予言した「光が重力によって曲がる」という一般相対性理論の原理を駆使して星の光のわずかな変化をとらえて発見につなげた。
銀河系内で10個の浮遊惑星を発見した。大きさは木星並み。銀河系には少なくとも数千億個あると予想できるという。浮遊惑星は誕生する過程で、ほかの天体の重力によってはじき飛ばされ、恒星などの引力に捕まることなく、宇宙空間を漂っているとみられる。